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作品イメージ
homeページCollection常設展示バロック美術アロンソ・カーノ (Alonso Cano)
Work figure (作品図)
Description of a work (作品の解説) 2007/01/17掲載
【全体図】
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天使に支えられるキリスト (Crist sostenido por un àngel)
1646-52年頃 | 178×121cm | 油彩・画布 | プラド美術館

17世紀スペイン・バロック期に活躍したグラナダ出身の画家アロンソ・カーノの傑作『天使に支えられるキリスト』。制作の意図や目的、依頼主などの詳細は不明であるが、エンセナーダ侯爵のコレクションからカルロス三世が購入し、マドリッド王宮の王の寝室へ続く廊下や特別礼拝堂などに飾られていたことが判明している本作は、自らユダヤの王を名乗り民を惑わせたとして、ユダヤの大司祭カイアファや民衆らから告発を受け、ゴルゴタの丘で磔刑に処され死した受難者イエスと、イエスの亡骸を支える天使を描いた作品で、おそらく16世紀に残された素描から制作された版画(又は素描そのもの)から構図を拝借していると考えられている。本作で最も注目すべき点は、暗中に浮かび上がる受難者イエスの亡骸の、白々と生気を感じさせないながらも神々しい輝きを帯びる肉体描写と、それを支える天使の深い感情描写によって表現される、静謐さと劇的な展開が混合される場面展開や、観る者に感じさせる独特の甘美性である。またイエスの死した肉体の質感描写や絶妙な色彩の変化などに兄弟子ベラスケスの影響が一部の研究者から指摘されている。なおプラド美術館には同サイズ、同主題による別ヴァージョンの作品が所蔵されている。

関連:別ヴァージョン 『天使に支えられるキリスト』


【死した受難者イエスの表情】
死した受難者イエスの表情。本作の制作の意図や目的、依頼主などの詳細は不明であるが、エンセナーダ侯爵のコレクションからカルロス三世が購入し、マドリッド王宮の王の寝室へ続く廊下や特別礼拝堂などに飾られていたことが判明している。

【受難者イエスを支える天使】
受難者イエスを支える天使。本作の暗中に浮かび上がる受難者イエスの亡骸の、白々と生気を感じさせないながらも神々しい輝きを帯びる肉体描写と、それを支える天使の深い感情描写によって表現される、静謐さと劇的な展開が混合される場面展開や、観る者に感じさせる独特の甘美性は特筆に値する。

【荊の冠や磔刑に使用した釘など】
荊の冠や磔刑に使用した釘などの受難具。本作は、自らユダヤの王を名乗り民を惑わせたとして、ゴルゴタの丘で磔刑に処され死した受難者イエスと、イエスの亡骸を支える天使を描いた作品で、おそらく16世紀に残された素描から制作された版画(又は素描そのもの)から構図を拝借していると考えられている。

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