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イサクの犠牲 (Sacrificio d'Isacco) 1603年頃
104×135cm | 油彩・画布 | ウフィツィ美術館(フィレンツェ) |
カラヴァッジョの類稀なる傑作『イサクの犠牲』。本作の主題はイスラエルの民の祖アブラハムと妻サラの間に生まれた待望の息子イサクを父なる神の意志に従い激しい葛藤の末、天へ捧げようとするアブラハムを描いた≪イサクの犠牲≫で、ヴェネツィア派の巨匠ジョルジョーネの影響が顕著な背景に大きく配置された登場人物の劇的な一瞬を捉えた迫真の表現は、名門バルベリーニ家も旧蔵していたことからもわかるよう、時代を代表する傑作として広く世に知られている。また本作の制作年については1603年頃とする説を始め、1596年頃とする説、1608年頃とする説など現在も議論が続いている。
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