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作品イメージ
homeページCollection常設展示古典主義ジョルジュ・ド・ラ・トゥール (Georges de La Tour)
Work figure (作品図)
Description of a work (作品の解説) 2007/10/29掲載
【全体図】
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聖ペテロの悔悟(聖ペテロの涙) 1645年
(Saint Pierre repentant, dit aussi Larmes de saint Pierre)
114×95cm | 油彩・画布 | クリーグランド美術館

ジョルジュ・ド・ラ・トゥール後期の代表的作品のひとつ『聖ペテロの悔悟(聖ペテロの涙)』。画家の作品中、唯一年記が記されていることから、ラ・トゥール作品の様式やその制作年代を考察する基準的作品となっている本作に描かれる主題は、新約聖書マルコ福音書 14:66-72に記された、最後の晩餐時、「鶏が三度鳴く前に私を知らぬと否定するだろう。」と予言した主イエスが捕縛され、カイアファの前に引き出すために大司祭の中庭を通るのを近くで見ていた聖ペテロが女中から「イエスの弟子だ」と疑われ、思わず三度否定したが、その時、鶏が二度鳴き、主イエスの予言を思い出して、悔悟し泣き出す場面≪聖ペテロの悔悟≫である。聖ペテロの頭上、そして足元のランプと二つの光源が認められるという、ラ・トゥール作品の中でも様式的特徴で例外的な作品とされる本作は≪聖ペテロの悔悟≫のアトリビュートである鶏や、裏切りの象徴と推測される画面左上の木蔦の枝など、光源以外にも画家としては珍しい動物や植物も描き込まれている。しかし静謐な場面の中で描かれる聖ペテロの深い心理的な感情表現、自然主義的技法に基づく高度な写実性、微妙に変化する繊細に仕上げられた色彩など画家の様式化が示されるだけではなく、ラ・トゥール独特の豊かな表現や卓越した技法が随所に感じられる。なお残される版画や模写作品などからラ・トゥールは聖ペテロを主題とした作品を複数枚手がけていることが知られているが、その殆どが現在までに消失している。


【悔悟し泣き出す聖ペテロ】
主イエスの予言を思い出して、悔悟し泣き出す聖ペテロ。主題に≪聖ペテロの悔悟≫が描かれる本作は、画家の作品中、唯一年記が記されていることから、ラ・トゥール作品の様式やその制作年代を考察する基準的作品となっている。

【胸の前で合わせられる聖ペテロの両手】
胸の前で合わせられる聖ペテロの両手。静謐な場面の中で描かれる聖ペテロの深い心理的な感情表現、自然主義的技法に基づく高度な写実性、微妙に変化する繊細に仕上げられた色彩など画家の様式化が示されるだけではなく、ラ・トゥール独特の豊かな表現や卓越した技法が随所に感じられる。

【二度鳴いたとされる鶏】
聖ペテロが三度イエスの弟子であることを否定した時に、二度鳴いたとされる鶏。聖ペテロの頭上、そして足元のランプと二つの光源が認められる本作は鶏や、裏切りの象徴と推測される画面左上の木蔦の枝など、光源以外にも画家としては珍しい動物や植物も描き込まれている。

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