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ル・ナン(ル・ナン三兄弟) (Le Nain (Antoine, Louis, Mathieu))
2007/04/15掲載
【全体図】
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農民の家族
(Repas de paysans) 1642年
97×122cm | 油彩・画布 | ルーヴル美術館(パリ)
17世紀のフランスで活躍した古典主義の画家兄弟ル・ナン三兄弟の代表作『農民の家族』。本作の制作意図や目的は不明である本作に描かれるのは、三兄弟が盛んに手がけた画題である≪農民≫の家族で、19世紀の作家・美術史家であるJ・H・シャンフルーリがおこなったル・ナン三兄弟の再発見・再評価によって形成された≪民衆画家≫としてのイメージを決定付けた作品のひとつとして重要視されている。ほぼ水平線上に配される登場人物の頭部や、中央のワイングラスを手にする男(家長)を中心とした対称的な人物配置など非常に安定的な構図が用いられている本作は、深い明暗対比による人物の描写、落ち着いた場面表現や雰囲気などとの相乗的な効果によって、観る者へ崇高で慎ましやかな独特の精神性を強く訴えかけるようである。また画面左下部分に配された従順・信頼・忠実などの意味をもつ犬以外にアトリビュートや道徳的で説教じみたアイロニー・諷刺などの描写は一切おこなわれず、そこに存在する農民の人々(労働者階級の人々)の真摯な姿を実直に表現する個性的な絵画形式は、ル・ナン三兄弟の作品において(ほぼ)共通するものであり、画家らの作品の最も大きな魅力のひとつでもある。
【ワイングラスを手にする家長の男】
ワイングラスを手にする家長の男。本作に描かれるのは三兄弟が盛んに手がけた画題である≪農民≫の家族で、19世紀の作家・美術史家であるJ・H・シャンフルーリがおこなったル・ナン三兄弟の再発見・再評価によって形成された≪民衆画家≫としてのイメージを決定付けた作品のひとつとして重要視されている。
【実直に描写されるパン】
実直に描写されるパン。ほぼ水平線上に配される登場人物の頭部や、中央のワイングラスを手にする男(家長)を中心とした対称的な人物配置など非常に安定的な構図が用いられている本作は、深い明暗対比による人物の描写、落ち着いた場面表現や雰囲気などとの相乗的な効果によって、観る者へ崇高で慎ましやかな独特の精神性を強く訴えかけるようである。
【従順・信頼・忠実などの意味をもつ犬】
従順・信頼・忠実などの意味をもつ犬。画面左下部分に配された従順・信頼・忠実などの意味をもつ犬以外にアトリビュートや道徳的で説教じみたアイロニー・諷刺などの描写は一切おこなわれていない。
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