Description of a work (作品の解説)
2010/06/07掲載
Work figure (作品図)
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テルモピュライのレオニダス


(Léonidas aux Thermopyles) 1799-1803年,1813-14年
395×531cm | 油彩・画布 | ルーヴル美術館(パリ)

18世紀フランス新古典主義の最大の巨匠ジャック=ルイ・ダヴィッドによる歴史がの大作『テルモピュライのレオニダス』。1799年から構想が開始され制作に着手されるものの、大まかに完成された1803年に一度放置され、約10年近く経過した1813年から再び手をつけられ翌1814年に現在の形で完成された本作は、古代スパルタの王≪レオニダス1世≫が少人数にもかかわらず、アケメネス朝ペルシア王≪クセルクセス1世≫の大軍をテルモピュライ(現ギリシア中東部)で堅守したペルシア戦争の有名な争い≪テルモピュライの戦い≫を主題とした歴史画で、ダヴィッドの絵画の中でも『皇帝ナポレオン一世と皇后ジョゼフィーヌの戴冠式』に次ぐ巨大な作品としても知られている。画面中央に配される古代スパルタ王レオニダス1世は右手に剣、左手に盾を持ちクセルクセス1世率いるペルシア軍を堂々たる姿で待ち受けている。レオニダス1世の背後には王と同様、ペルシア軍の進軍に備える屈強なスパルタの戦士らが描き込まれているが、弓を掲げ兵を鼓舞する者、木に登り喇叭を吹く者、岸壁に文字を記す者、勝利の冠を捧げる者などその姿は様々である。古代ギリシアの偉大なる歴史家ヘロドトスが残した歴史書によって伝えられるテルモピュライの戦いを主題とした本作であるが、制作が一時中断されたこともあり、全体構成や人物の配置や姿態にやや思想的散逸が認められるものの、細部の徹底した写実的描写や個々の肉体的表現、輝くような色彩表現には動乱期にあってなお色褪せない画家の豊かな才能を感じることができる。


【全体図】
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厳格なレオニダス1世の描写。1799年から構想が開始され制作に着手されるものの、大まかに完成された1803年に一度放置され、約10年近く経過した1813年から再び手をつけられ翌1814年に現在の形で完成された本作ペルシア戦争の有名な争い≪テルモピュライの戦い≫を主題とした歴史画である。



【厳格なレオニダス1世】
冠を捧げる兵士たち。ダヴィッドの絵画の中でも『皇帝ナポレオン一世と皇后ジョゼフィーヌの戴冠式』に次ぐ巨大な作品としても知られている本作の画面中央に配される古代スパルタ王レオニダス1世は右手に剣、左手に盾を持ちクセルクセス1世率いるペルシア軍を堂々たる姿で待ち受けている。



【冠を捧げる兵士たち】
画面へ安定感をもたらす平行的扱い。本作は制作が一時中断されたこともあり、全体構成や人物の配置や姿態にやや思想的散逸が認められるものの、細部の徹底した写実的描写や個々の肉体的表現、輝くような色彩表現には動乱期にあってなお色褪せない画家の豊かな才能を感じることができる。



【安定感をもたらす平行的扱い】

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