2010/05/03掲載
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エンデュミオンの眠り(月の効果)(Le Sommeil d'Endymion) 1791年 198×261cm | 油彩・画布 | ルーヴル美術館(パリ)
深く眠るエンデュミオンの美しい姿。元々ローマ賞受賞者のイタリア留学における作品制作義務の一環として構想された本作は、月の女神セレネが、その美貌を永遠のものにしようとこの羊飼いに不老不死を授けるものの、永遠の眠りに落ちてしまったエンデュミオンの元に毎夜訪れ抱擁(愛撫)するという場面を描いた作品である。
【深く眠るエンデュミオンの美しい姿】
柔らかく弛緩する官能的な肉体。本作の弛緩的で官能性が漂う両性具有的な男性裸体像の表現は、当時の新古典主義の英雄的で男性的な様式美とは全く異なりながらも非常に知的な美意識を感じることができる。
【柔らかく弛緩する官能的な肉体】 エンデュミオンの対角線上に配される天使。エンデュミオンを包む込む月の女神セレネのどこか冷麗な光の強い明暗対比は、伝統的な明暗法の再解釈として高く評価され、その斬新性や独創性と共にジロデの画家としての成功の大きな要因のひとつとなった。
【対角線上に配される天使の姿】 |