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作品イメージ
homeページCollection常設展示ルネサンス芸術ピーテル・ブリューゲル (Pieter Brueghel the Elder)
Work figure (作品図)
Description of a work (作品の解説) 2006/11/03掲載
【全体図】
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盲人の寓話 (The Parable of the Blind) 1568年
86×154cm | テンペラ・板 | カポディモンテ国立美術館

巨匠ピーテル・ブリューゲルが手がけた寓意画作品の傑作『盲人の寓話』。本作に描かれるのは、新約聖書マタイ福音書に記される、盲人が同じ盲人を導くことによって、ついには両者とも穴へ墜落してしまうという寓意から、真の信仰は正しき導き手(善き教師)によってのみもたらされ、肉体的欠陥より信仰の欠如という精神的な欠陥の恐怖を説いた≪盲人の寓話(盲人が盲人を手引きする)≫で、聖書内へ記される盲人の人数は二人とされているが、本作では六人もの盲人が登場している。本作においてブリューゲルは対角線上に盲人の列を配し、上方では危険に気付かず導かれるまま歩く姿を、下方では穴に落ち苦しむ姿や危険が振りかかる直前の恐怖と不安に引きつった姿をまざまざと描き、この各人物の行動で本主題の直感的な寓意を表現するほか、画面上部中央やや右寄に配する教会によって、本来目指さねばならない正しき信仰を示している。ブリューゲルは代表作『謝肉祭と四旬節の喧嘩』など自身の作品にしばしば盲人の姿を登場させており、盲人(社会的弱者)に強い関心を抱いていたことが窺える。本作は当時、過剰に高まっていた宗教改革とその思想への強い批判が込められていると考えられる。


【穴に落ちてゆく盲人の姿】
穴に落ちてゆく盲人の姿。本作に描かれるのは、盲人が同じ盲人を導くことによって、ついには両者とも穴へ墜落してしまうという寓意から、真の信仰は正しき導き手(善き教師)によってのみもたらされ、肉体的欠陥より信仰の欠如という精神的な欠陥の恐怖を説いた≪盲人の寓話≫である。

【盲人に導かれる盲人】
前方の危機に気付かず盲人に導かれる盲人。本作においてブリューゲルは対角線上に盲人の列を配し、各人物の行動で本主題の直感的な寓意を表現するほか、画面上部中央やや右寄に配する教会によって、本来、目指さねばならない正しき信仰を示している。

【正しき信仰の象徴である教会】
正しき信仰の象徴である教会。ブリューゲルは盲人(社会的弱者)に強い関心を抱いていたことが窺える。また本作は当時、過剰に高まっていた宗教改革とその思想への強い批判が込められていると考えられる。

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