2006/05/09掲載
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東方三博士の礼拝(Adorazione dei Magi) 1445-1450年頃直径137cm | テンペラ・板 | ワシントン・ナショナル・ギャラリー
祝福のポーズを取る幼子イエスと、イエスを胸に抱く聖母マリアの姿。本作に描かれるのはキリスト教の祭壇画において最もポピュラーな主題のひとつで、未来のユダヤの王イエスの降誕に際し、東方の三博士が星に導かれ幼子キリストの下を訪れ礼拝と黄金、乳香、没薬の3つの贈り物を捧げる場面≪東方三博士の礼拝≫である。
【祝福のポーズを取る幼子イエス】 【神の子イエスを礼拝する三博士】
不死の象徴である孔雀。本作では弟子の手が加わっていることが認められるほか、≪東方三博士の礼拝≫として仕上げられているも、古代彫刻からの部分的な引用が示される崩れた建物付近に配される数人の半裸体群や象徴的な対象描写など様々な寓意や表現が用いられていることが判明している。
【不死の象徴である孔雀】 |