Description of a work (作品の解説)
2004/09/21掲載
Work figure (作品図)
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ベルヴェデーレの聖母(牧場の聖母)

 1506年
(Madonna del Belvedere)
(Madonna del prato, Madonna con san Giovannino e il Bambino)
113×88cm | 油彩・板 | ウィーン美術史美術館

ルーヴルが所蔵することで有名な『美しき女庭師(聖母子と幼児聖ヨハネ)』の前年に、ほぼ同様の大きさと構図にて制作された、フィレンツェ滞在時代で最も有名な、もうひとつの謙譲の聖母子『ベルヴェデーレの聖母』。こちらは当時絶大な権力でウィーンを中心に統治していたハプスブルク家が旧蔵し、現在はウィーン美術史美術館にて公開されている。幼子たちを見つめる聖母マリアの牧場の済んだ背景に一際引き立つ赤と青の衣装は、聖母マリアの典型的な服装でありながらも、画面に聖母らしい清潔なインパクトを与えている。また聖母マリアに支えられながら地に足を付け、聖ヨハネの持つ十字架を握る幼子イエスの構図は、神の子イエス(キリスト)と聖ヨハネの師弟関係を表すものだと考えられている。聖ヨハネの姿は、片膝を地に付け、幼子キリストが握る十字架を支えており、裸体で描かれることもあるが、聖ヨハネは質素な衣に身を包み十字架を手にしている姿が、ルネサンス以降に描かれた聖母子の構図では典型であった。


【全体図】
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赤い衣服に青の衣を纏い、幼子たちを見つめる聖母マリア。牧場の済んだ背景に一際引き立つ赤と青の衣装は、聖母マリアの典型的な服装でありながらも、画面に聖母らしい清潔なインパクトを与えている。



【幼子たちを見つめる聖母マリア】
聖母マリアに支えられながら地に足を付け、聖ヨハネの持つ十字架を握る幼子イエス。この構図はキリストと聖ヨハネの師弟関係を表すものだと考えられている。



【十字架を握る幼子イエス】
片膝を地に付け、幼子キリストが握る十字架を支える聖ヨハネの姿。裸体で描かれることもあるが、聖ヨハネは質素な衣に身を包み十字架を手にしている姿が、ルネサンス以降に描かれた聖母子の構図では典型であった。



【十字架を支える聖ヨハネ】

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