2009/03/06掲載
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皿洗い女(La sguattera) 1710-15年頃寸法不明 | 油彩・画布 | ウフェツィ美術館(フィレンツェ)
皿洗いをおこなう女の後姿。画面中央奥へと描かれる皿洗いをおこなう女性は、柔らかく繊細な光源処理と、それと対比させる深い陰影表現によって、その作業や仕草があたかも崇高なものであるかのような錯覚を覚えるほどドラマチックで詩情性豊かに描写されている。
【皿洗いをおこなう女の後姿】
柔らかく繊細な光の表現。風俗画は17世紀オランダ絵画黄金期に代表されるよう、フランドル地方からイタリアやフランスを始めとした欧州諸国へと広がった絵画展開であるが、本作にもその影響が顕著に示されている。
【柔らかく繊細な光の表現】
細部まで緻密に描き込まれた写実的表現。細部に注目しても丁寧な描写による緻密な写実的描写にもフランドル絵画の影響を感じることができるほか、静謐な場面描写による気高い精神性の取り組みにも同絵画への傾倒を見出すことができる。
【細部まで描き込まれた写実的表現】 |