2009/04/22掲載
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洞窟内の隠者の食事(Mahl der Einsiedler in einer Höhle) 1730-40年 118.5×146.5cm | 油彩・画布 | ウィーン美術史美術館
食事を摂取する隠者たちの姿。本作は名称のとおり、宗教的理由により洞窟内で禁欲生活をおくりながら食事を摂取する隠者を描いた作品で、画家の独特な視線による客観的社会描写を見出すことができる。
【食事を摂取する隠者たちの姿】
地面に置かれる簡素な食事。画面中央には洞窟内の様子としてパンやスープなど質素な食事が地面へ置かれており、それを囲むかのように画面の左右に粗末な身なりの痩せ衰えた隠者が配されている。
【地面に置かれる簡素な食事】
強烈な明暗対比による対象表現。各隠者の姿には悟りにも似た無心的感情を見出すことができ、観る者は隠者たちが胸に抱く宗教的精神の本質を、あくまでも客観的に感じることができる。
【強烈な明暗対比による対象表現】 |