2008/12/07掲載
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クピドの懲罰(Punizione di Amore) 1706-1707年寸法 | 油彩・画布 | パラッツォ・マルチェッリ=フィレンツェ
懲罰を受けるクピドの痛々しい姿。本作に描かれる主題は、恋の神クピドが射られた者を強制的に恋へ落す黄金の矢を若く美しい女に放った為に災いが起こり、その罰として背中に生えた翼を毟られる場面≪クピドの懲罰≫である。
【懲罰を受けるクピドの痛々しい姿】
クピドの翼を毟り取る天使の厳しい表情。甘美的な空気や流麗とした官能性、鮮やかな色彩と端整で観る者を惹きつける人物描写、新鮮な主題へのアプローチなど本作は画家独自の視点や表現様式を随所に見出すことのできる。
【クピドの翼を毟り取る天使の厳しい表情】
官能的な表情を浮かべる若く美しい娘。画面下部には恋の神クピドの黄金の矢に射られた若い娘が恍惚を思わせる官能的な表情を浮かべ、(おそらくは)侍女らの肩を借りながら力弱く座っている姿が描かれている。
【官能的な表情を浮かべる若く美しい娘】 |