2008/03/02掲載
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無原罪の御宿り(Immaculate conception) 1734-1736年頃378×187cm | 油彩・画布 | ヴィチェンツァ市立美術館 関連:プラド美術館所蔵 『無原罪の御宿り』
幼い姿の聖母マリア。本作に描かれる主題は≪無原罪の御宿り≫で、通常、本主題を描く場合、天からアンナの胎内へ御宿りの観念を示すことから、聖母マリアは少女(子供)の姿で表現されているのが一般的である。
【幼い姿の聖母マリア】
輝きに満ちた聖母マリアの身に着ける衣服。聖母マリアの身に着ける清潔な白地の衣服と青外套の輝きを帯びる光彩と反射の表現は、この幼き姿の聖母マリアの純潔性を良く示しているだけでなく、同時に≪無原罪の御宿り≫における浮遊感を強調する効果をも生み出している。
【輝きに満ちた聖母の身に着ける衣服】
聖母の御足が乗せられる球体と上弦の月。≪無原罪の御宿り≫は、神の子イエスの母である聖母マリアが、マリアの母(イエスの祖母)アンナの胎内に宿った瞬間、神の恩寵により原罪から免れたとする、原罪(性交)なしに生まれた汚れの無い存在でなければならないとする聖母の神性の主張によって制定された教義である。
【御足が乗せられる球体と上弦の月】 【聖母の周囲を軽やかに舞う天使たち】 |