2008/09/01掲載
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ラ・フィネット(悪戯好きな小娘、デリケートな音楽家)(La Finette) 1717年頃 25.3×18.9cm(原寸) | 油彩・板 | ルーヴル美術館(パリ) 関連:対画 『無関心(冷酷な男、気紛れな恋人)』
石に腰掛け観る者の方を向く少女。寸法や表現様式などの観点から、ほぼ異論なくルーヴル美術館に所蔵される『無関心(冷酷な男、気紛れな恋人)』と対画関係にあると推測されている本作は≪音楽≫を主題に描かれた作品である。
【石に腰掛け観る者の方を向く少女】 少女が手にする大型のギターの形をした古楽器テオルブ。画面中央に配される少女は庭園を思わせる風景の中の石に腰掛け、身体の左側を観る者の方へ向けながらテオルブ(大型のギターの形をした古楽器)を手にしている。
【少女が手にする古楽器テオルブ】 本作の名称≪ラ・フィネット≫の由来と考えられている絹の衣服の布地。精緻な筆触によって上品かつ軽やかに仕上げられた少女の衣服の光沢感や質感表現は、本作の名称となるに相応しい優れた出来栄えを示している。
【少女が身に着ける絹の衣服の布地】 |