2008/10/30掲載
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アイリス、ダンスには少し早いね(ダンス、踊り)(Iris c'est de bonne heure (La danse)) 1719-20年頃 97×116cm | 油彩・板 | ベルリン国立絵画館
ダンスを踊ろうとする愛らしい少女。版画家N-C・コシャンが版刻した版画へ添えられた4行詩の冒頭の文字から『アイリス』と呼ばれる本作は、少女がどこかの森の中らしき場所でダンスを踊ろうとしている情景を描いた作品である。
【ダンスを踊ろうとする愛らしい少女】
笛を口にくわえる少年とダンスを見つめる少女。画面中央に豪華で流行的な衣服の裾を軽く持ち、ダンスを踊り始めようとしている姿が配され、その左側には笛の口に当てる少年や木の棒を持つ少年、ダンスを見つめる少女などが描かれている。
【笛を口にくわえる少年と見つめる少女】
情感豊かな風景の描写。本作のような子供を扱った作品では、雅宴画(フェート・ギャラント)とは対照的に子供の純真な無垢性や、愛の情景へとつながるかのような子供が抱く大人への憧れやその兆しなどを読み取ることができる。
【情感豊かな風景の描写】 |