2004/09/02掲載
■
干し草車(風景−昼)(The Hay-Wain) 1821年130×185cm | 油彩・画布 | ロンドン・ナショナル・ギャラリー
干し草車とそれを引く農牛。本作は制作当初、英国(1821年のロイヤル・アカデミー主催の展示会)では評価されていなかったものの、1824年のパリのサロンに出展された際には高い評価を受け金メダルを獲得した。
【干し草車とそれを引く農牛】
自然豊かな故郷イースト・バーゴルトの情景。コンスタブル独特の速筆的な筆触によって描かれる本風景の、輝くような光の描写や、のどかで田舎的な雰囲気の表現は、観る者に絵画そのものが放つ美しさと共に、郷愁すらも感じさせる。
【自然豊かな故郷の情景】
画面右端に描かれる赤い屋根の農家。一見、何の変哲もない風景画の様相を呈しているが、本作には当時のイギリスにおける近代化へのアンチテーゼ的な意味合いが含まれていると解釈されている。
【画面右端に描かれる赤い屋根の農家】 |