2007/12/31掲載
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自画像(Autorretrato) 1815年51×46cm | 油彩・板 | 王立サン・フェルナンド美術アカデミー 関連:1771〜1775年頃制作 『自画像』 関連:1791〜1792年頃制作 『アトリエの自画像』 関連:プラド美術館所蔵 『自画像(別ヴァージョン)』
疲憊し暗く沈んだ黒南風的な瞳。深淵へと引き込むかのような、瞳とその表情ではあるが、本作の69歳とは思えないほど若々しく描かれる画家自身の姿は、聴覚を失ったからこそゴヤが見出した、出世以外の生きる目的や意欲が表れたものであるとの解釈も唱えられている。
【疲憊し暗く沈んだ黒南風的な瞳】 【素早く荒々しい筆致による襟元の描写】
画面の中に記される画家の署名と制作年。マドリッドの王立サン・フェルナンド美術アカデミーに所蔵される本作は画家が生涯に度々手がけてきた≪自画像≫の中でも特に代表的な作例のひとつであり、ゴヤが69歳の頃に制作された作品である。
【画面の中に記される署名と制作年】 |