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レンブラント (Rembrandt Harmensz, van Rijn)
2006/07/24掲載
【全体図】
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■
キリスト昇架
(The Raising of the Cross) 1634年頃
96.2×77.2cm | 油彩・画布 | アルテ・ピナコテーク
オランダ絵画黄金期最大の巨匠レンブラントのアムステルダムにおける名声を確立した連作物語画の傑作『キリスト昇架』。当時のデン・ハーグの有力者フレデリク・ヘンデリク総督の注文によって制作された連作≪キリストの受難伝≫の中で、
『十字架降下』
と共に最初に手がけられた作品のひとつである本作に描かれるのは、受難者イエス自らが担いゴルゴダの丘に運ばされた十字架に磔られ、ローマ兵士らによって樹立される場面≪キリスト昇架≫で、王の画家にして画家の王と呼ばれた大画家
ルーベンス
の代表作
『キリスト昇架』
から受けた多大な影響とそれへの挑戦を如実に示している。ほぼ対角線上の構図を用いながら受難者イエスを中心にし当てられる明暗対比の大きいスポット的な光彩の使用によって、本作が主対象となるイエスの受難をより劇的に表現することに成功している。またイエスの足下で十字架を支えるベレー帽を被った男はレンブラント自身の自画像と指摘されており、本作の主題が示している、受難者イエスが(画家自身を含め)全ての人間の罪を背負うという規範的な信仰を表していると解釈されている。なお、本作と
『十字架降下』
を描いた後、レンブラントは連作画の残りの三作品
『キリストの埋葬』
、
『キリストの復活』
、
『キリストの昇天』
をフレデリク・ヘンデリクから受注し、その際に秘書官ハイヘンスとの間で交わした書簡が現在、7通残っている。
関連:
ルーベンス作『キリスト昇架』
関連:
レンブラント作『十字架降下』
関連:キリストの受難伝
『埋葬』
/
『復活』
/
『昇天』
【十字架に掲げられる受難者イエス】
十字架に掲げられる受難者イエス。本作は当時のデン・ハーグの有力者フレデリク・ヘンデリク総督の注文によって制作された連作≪キリストの受難伝≫の中で、
『十字架降下』
と共に最初に手がけられた作品のひとつである。
【レンブラント自身の自画像とされる男】
レンブラント自身の自画像とされる男。本作の主題≪キリスト昇架≫は受難者イエス自らが担いゴルゴダの丘に運ばされた十字架に磔られ、ローマ兵士らによって樹立される場面で、王の画家にして画家の王と呼ばれた大画家
ルーベンス
の代表作
『キリスト昇架』
から受けた多大な影響とそれへの挑戦を如実に示している。
【他より目立つ位置に描かれた男】
他の人物より目立つ位置に描かれた馬に乗る男。その解釈は現在も研究が続けれるも確証は得ていない。ほぼ対角線上の構図を用いながら受難者イエスを中心にし当てられる明暗対比の大きいスポット的な光彩の使用によって、本作が主対象となるイエスの受難をより劇的に表現することに成功している。
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