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ピーテル・パウル・ルーベンス (Rubens,Peter Paul)
2006/02/10掲載
【全体図】
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■
愛の庭 -当世風社交-
1635年頃
(The Garden of Love 'Conversation a la mode')
198×283cm | 油彩・画布 | プラド美術館(マドリッド)
ルーベンス晩年を代表する風俗画的作品『愛の庭』。画家の古い財産目録には『当世風社交』若しくは『若い女性たちの会話』と記載されているも、現在では愛の庭として名が知られている本作は、フランドル地方で流行した上流社会の集いの場面を模して男女の、とりわけ夫婦間における愛の姿を神話的理想像を用いて表現したものである。
ジョルジョーネ
や
ティツィアーノ
など
ヴェネツィア派
の影響を強く感じさせる神話的寓意の取り扱いについて、特に本作では愛の象徴キューピッドが手にする燃える松明や薔薇の花冠、つがいで飛来する二羽の白い鳩や孔雀が象徴する結婚(孔雀は結婚の女神ユノのアトリビュート)などに示されており、画面左端ではキューピッドが若い男女を後押ししている。本作のような晩年に手がけられた風俗画は後世の画家たちに強く影響を与え、特に
ヴァトー
らによって確立された
ロココ美術
における『雅宴画(フェート・ギャラント)』の先駆となったことは最も重要な特筆すべき点のひとつである。
【キューピッドに後押しされる若い男女】
キューピッドに後押しされる若い男女。財産目録には『当世風社交』若しくは『若い女性たちの会話』と記載されているも、現在では愛の庭として名が知られている本作は、フランドル地方で流行した上流社会の集いの場面を模して男女の、とりわけ夫婦間における愛の姿を神話的理想像を用いて表現している。
【愛の象徴と戯れる男女たち】
愛の象徴と戯れる男女たち。
ジョルジョーネ
や
ティツィアーノ
など
ヴェネツィア派
の影響を強く感じさせる神話的寓意の取り扱いについて、特に本作では愛の象徴キューピッドが手にする燃える松明や薔薇の花冠、つがいで飛来する二羽の白い鳩や孔雀が象徴する結婚などに示されている。
【舞い降りる愛の象徴キューピッド】
舞い降りる愛の象徴キューピッド。本作のような晩年に手がけられた風俗画は後世の画家たちに強く影響を与え、特に
ヴァトー
らによって確立された
ロココ美術
における『雅宴画(フェート・ギャラント)』の先駆となったことは最も重要な特筆すべき点のひとつである。
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