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フォンテーヌブロー派 Ecole de Fontainebleau
16世紀中頃-17世紀前半頃 | フランス | フォンテーヌブロー派 |
16世紀中頃から17世紀前半頃(1620年代頃まで)まで続いたフランス独自の(宮廷)美術様式とその画家一派。第1次と第2次に分けられ、第1次フォンテーヌブロー派は当時のフランス国王フランソワ一世がフォンテーヌブロー宮殿造営の為にイタリアから招いた画家ら、ロッソ・フィオレンティーノ、プリマティッチョ、デッラバーテたちやその弟子を中心に形成された独自のマニエリスム様式を指し、第2次フォンテーヌブロー派はユグノー戦争とも呼ばれるフランスの宗教戦争(宗教改革後1562年から1598年にかけてフランス国内で起こったカトリックとプロテスタントの対立戦争)時の1690年代から、アンリ4世統治下のフランスで既に衰退していたフォンテーヌブロー様式を復興させた画家らの一連の活動とその様式を指す。第1次では引き伸ばされた人体の均整、優雅な曲線、叙情性、イタリア絵画やその主題への崇拝が、第2次ではそれらに加え様式的洗練や装飾性とフランス古典主義へとの萌芽が様式的特徴に挙げられる。版画を通じ欧州各国へ国際様式として広がるほか、洗練性や華麗な表現手法は後のロココ美術へと継承された。第1次フォンテーヌブロー派の代表的な画家としてジャン・ド・グールモン、ジャン・クーザン(父)、フランソワ・クールエ、アントワーヌ・カロン、ニッコロ・デラッバーデ、第2次フォンテーヌブロー派の代表的な画家としてはトゥッサン・デュブルイユ、デュボワらの画家が挙げられるが帰属が不明な作品も多い。
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