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作品イメージ
homeページCollection常設展示古典主義ル・ナン(ル・ナン三兄弟) (Le Nain (Antoine, Louis, Mathieu))
Work figure (作品図)
Description of a work (作品の解説) 2007/05/19掲載
【全体図】
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干し草刈りからの帰り(荷馬車、手押し車)
(Charrette) 1641年
56×72cm | 油彩・画布 | ルーヴル美術館(パリ)

17世紀フランス古典主義の画家兄弟ル・ナン三兄弟を代表する作品『干し草刈りからの帰り(荷馬車、手押し車)』。様式的特長や時代考証から、おそらくアントワーヌ、またはルイ・ル・ナンが中心となって筆を進めたと推測される本作は、ル・ナン三兄弟がしばしば描いた農村や農民の情景を写した作品の中の一点であり、1848年にパリで展示され大変な反響と話題を呼んだ作品としても知られている。この頃はカミーユ・コローなどバルビゾン派の自然に即した風景画や、ギュスターヴ・クールベに代表される写実主義が注目され、ひとつの様式として確固たる地位を築き始めた時代であり、本作に示される自然主義的な写実描写や風俗的・生活観的観察、情緒に溢れた風景表現、明瞭で知覚的な色彩などは、それらを強く触発した。画面右下部分には赤子を抱く母親の農婦が荷馬車の前で座り、その周りには猟犬や家畜が配されている。またその上部には荷馬車の上に乗り子供らの姿が大量の干し草と共に描かれ、その中のひとりは笛を吹いている。さらに画面中景では納屋の前に農婦と(おそらく)その子供らが家畜(子豚)に水を与えている。リズム感の良い人物配置や構図も本作の特筆すべき点のひとつであるが、より注目すべき点として、豊かな色彩で描かれる本作の中に漂う独特の風俗的情緒感であり、それらは作品の中から現実の世界へ、渾然として観る者に訴えかけるようである。


【赤子を抱く母親の農婦】
赤子を抱く母親の農婦。様式的特長や時代考証から、おそらくアントワーヌ、またはルイ・ル・ナンが中心となって筆を進めたと推測される本作は、ル・ナン三兄弟がしばしば描いた農村や農民の情景を写した作品の中の一点である。

【干し草と共に描かれる子供らの姿】
大量の干し草と共に描かれる子供らの姿。1848年にパリで展示され大変な反響と話題を呼んだ作品としても知られている本作に示される自然主義的な写実描写や風俗的・生活観的観察、情緒に溢れた風景表現、明瞭で知覚的な色彩などは、当時の画家たちを強く触発した。

【明瞭で知覚的な色彩】
情緒に溢れた風景表現と明瞭で知覚的な色彩。リズム感の良い人物配置や構図も本作の特筆すべき点のひとつであるが、より注目すべき点として、豊かな色彩で描かれる本作の中に漂う独特の風俗的情緒感である。

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