2007/06/29掲載
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クレイオ、エウテルペ、タレイアのミューズたち(Clio, Euterpe, et Thalie) 1652-1654年 130×130cm | 油彩・画布 | ルーヴル美術館(パリ) 関連:『メルポメネ、エラート、ポリムニアのミューズたち』
書物(歴史や知識を司る者のアトリビュート)とラッパを手にするクレイオ。ルイ13世統治下のフランスの国務大臣であったランベールが建築した豪壮な私邸の≪ミューズの間≫の装飾画として制作された本作に描かれるのは、太陽神アポロンに付き従う諸芸術を司る九人の女神ミューズ(ムーサ)の姿である。
【書物とラッパを手にするクレイオ】
横笛を奏でるエウテルペ。エウテルペは横笛を用いて音楽を奏で、その隣では薄桃色と橙色の衣を身に纏うクレイオが書物とラッパを手に鎮座している。そして青色の衣服のタレイアが大地に座し、右手に持つ仮面を見つめている。
【横笛を奏でるエウテルペ】
右手に仮面を持つタレイア。本作の軽快で明瞭な色彩や古典的な解釈に基づく安定的な画面構成、ルネサンス三大巨匠のひとりラファエロ・サンツィオを思わせる甘美性に満ちたミューズらの表情や姿勢などに、ル・シュウール晩年の優れた独自的表現が随所に感じられる。
【右手に仮面を持つタレイア】 |