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homeページCollection常設展示ゴシック美術
Introduction of an artist(アーティスト紹介)

ピサネッロ Pisanello
1395-1455 | イタリア | 国際ゴシック

15世紀北イタリアで活躍した国際ゴシック様式の重要な巨匠。空想的で豪華かつ甘美な表現を用いながらやや冷笑的な印象を与える独特の人物表現は、国際ゴシック様式末期の宮廷芸術において最も典型的な表現手法であり、ピサネッロはその最も優れた画家のひとりとして知られる。ピサの商人の息子として生まれた為にピサネッロ(本名はアントニオ・ピサーノ Antonio Pisano)と呼ばれる画家は、ヴェローナで修行した後、ヴェネツィアに移り国際ゴシック様式の巨匠ジェンティーレ・ダ・ファブリアーノに師事、師と共にフレスコ壁画連作を手がける(壁画は消失)。その後赴いたフィレンツェで後期ゴシック様式を取り入れたと考えられる。以後、様々な宮殿で壁画、板絵、肖像画などを制作するほか、記念肖像メダルも多数手がけている。没後はルネサンス様式の隆盛によって急速に忘れられた。現存する作品数は約10点であるが、他に素描や画家が手がけた記念肖像メダルが残されている。


Work figure (作品図)
Description of a work (作品の解説)
【全体図】
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鶉の聖母 (Madonna della quaglia) 1420年頃
50×33cm | テンペラ・板 | カステルヴェッキオ美術館

国際ゴシック様式の中でも特に重要な画家として知られる巨匠ピサネッロの傑作『鶉の聖母』。画家がヴェローナに滞在していた頃に手がけられたと推測される本作に描かれるのは、聖母マリアに抱かれる幼子イエスという典型的な≪聖母子≫に天使や鶉を配した聖母子像であるが、国際ゴシックの豪華な様式の中に示される、冷艶と甘美が交じり合った豊かな表情描写や、詩情性に富んだ安定的な場面表現は、観る者を惹きつける独特の魅力に満ちている。特に聖母マリアの薄いベールからのぞく幼子イエスの行く末を案じるかのような憂いと流麗な甘美性を帯びた表情や、神性と気品を感じさせる幼子イエスの表情は、豪華な国際ゴシック様式を用いながら静謐な雰囲気を醸している詩情的な本作と絶妙な調和をみせている。また本作の題名の由来となった画面下部に描かれる鶉の非常に写実的な描写は、ピサネッロの極めて高度な力量を示すものであり、画家の大きな特徴のひとつでもある。

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