2007/05/12掲載
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家族の集い(Réunion de famille) 1867年152×227cm | 油彩・画布 | オルセー美術館(パリ)
観る者と対峙する画家の家族。本作はバジール家が所有する故郷モリエンペ郊外の田舎風の屋敷≪メリック≫に集うバジール家一族を集団的肖像画として描いた作品で、伝統と新たなる制作様式との、(画家なりの)表現的融合が試みられている。
【観る者と対峙する画家の家族】 【ややアカデミックな表現手法】
画面左端に描かれるバジール本人とその隣の画家の父の姿。本作は、画家になることをあまり快く考えていなかった両親を始めとする一族の人間に対し、己が歩み道の正しさを主張するものとも捉えることができ、それは、画面左端の画家の父の姿の隣に描かれるバジール本人の姿からも窺い知ることができる。
【バジール本人とその隣の画家の父】 |