2008/05/09掲載
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縫い物をする若い母親(Needlework) 1902年92.3×73.7cm | 油彩・画布 | メトロポリタン美術館 【熱心に縫い物をする母親の姿】
繊細に表現される母親の手元。画面中央上部では若く美しい母親が窓辺に座り、白い布を用いて縫い物をしている(刺繍を施している)。母親が一心に視線を向け、繊細に動かす両手と手にする(レースを思わせる)白い布は暖かい太陽の柔和な光を浴びて輝きに満ちている。
【繊細に表現される母親の手元】
退屈そうな表情を浮かべる娘の姿。母親がおこなう縫い物の作業に飽きてしまったのだろう、この娘は母親から注意をそらし、退屈な表情を浮かべながら(本作を)観る者の方へと視線を向けているが、母親の傍を離れず小さな身体預ける仕草は母親との緊密な関係性をうかがわせ、実に微笑ましい。
【退屈そうな表情を浮かべる娘の姿】 素早く大胆な筆捌きによる独特の表現。母親と娘の姿態で構成される(古典的要素の強い)大きな三角形は本作に安定感をもたらしているほか、淡色で仕上げられる全体の色彩にはカサットの日本趣味(版画)への傾倒が感じられる。
【素早く大胆な筆捌きによる独特の表現】 |