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ノリ・メ・タンゲレ(我に触れるな) (Noli me tangere)
1509-10年頃 | 176×155cm | 油彩・板
サン・サルヴィ美術館(フィレンツェ) |
アンドレア・デル・サルトの代表作『ノリ・メ・タンゲレ(我に触れるな)』。本作は同じくアンドレア・デル・サルトの代表作である『受胎告知』、『聖三位一体についての議論』とともにサン・ガッロ聖堂祭壇画として制作され、1529年、同聖堂が取り壊されると、サン・ヤコポ・トラ・フォッシオ聖堂へ、19世紀にウフィツィ美術館(フィレンツェ)に移された後、現在のピッティ美術館へと収蔵された。本作に描かれる主題≪ノリ・メ・タンゲレ(我に触れるな)≫とは磔刑に処され死したイエスの埋葬から3日後に復活を遂げると天使から聖告されたマグダラのマリアの前に、主イエスが羊飼いの格好で姿を現す場面で、主イエスの曲線的で優美な雰囲気や身振り、マグダラのマリアの洗練された鮮やかな色彩、詩情を感じさせる風景描写などが本作の大きな特徴である。
関連:受胎告知
関連:聖三位一体についての議論
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