Description of a work (作品の解説)
2004/09/19掲載
Work figure (作品図)
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洗礼者聖ヨハネ

 (San Giovanni Battista)1513-1516年
69×57cm | 油彩・板 | ルーヴル美術館(パリ)

制作の詳しい経歴は不明だが、ダ・ヴィンチ最晩年の作品とされる『洗礼者聖ヨハネ』。晩年期は失意の中フランソワ一世の招きによりローマを去り、フランスへ向かったダヴィンチが同地で描き、本作と『モナリザ』、『聖アンナと聖母子』の三作品は生涯手元に残した。なおモナリザを思わせる聖ヨハネの端正な顔立ちと微笑みは、ダ・ヴィンチが同性愛者だったという推測に基づき、寵愛していた弟子ジャン・ジャコモ・カプロッティ(通称サライ)をモデルにしたという説もある。ヨルダン川でキリストの洗礼を行なった者とされる洗礼者聖ヨハネは、バプテスマのヨハネとも呼ばれ、都市生活から離別し、神の審判が迫ることを説き、人々に悔い改めの証として洗礼を施すが、ヘロデ王の娘サロメの願いにより斬首刑に処された。また本作を始め、レオナルド作品によくみられる、この天に向け人差し指を指すポーズ。ここでは天からの救世主キリストの到来を予告し、道を平らかにするよう悔悛を説いてると解釈されている。


【全体図】
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ヨルダン川でキリストの洗礼を行なった者とされる洗礼者聖ヨハネの姿。バプテスマのヨハネとも呼ばれ、都市生活から離別し、神の審判が迫ることを説き、人々に悔い改めの証として洗礼を施すが、ヘロデ王の娘サロメの願いにより斬首刑に処された。



【不適とも取れる笑みの聖ヨハネ】
レオナルド作品によくみられる、この天に向け人差し指を指すポーズ。ここでは天からの救世主キリストの到来を予告し、道を平らかにするよう悔悛を説いてると解釈されている。



【天を指す人差し指】
洗礼者聖ヨハネが身に纏ったとされる毛皮。フランスへ向かった晩年のレオナルドが『モナリザ』、『聖アンナと聖母子』と共に生涯手元に残した本作のモナリザを思わせる聖ヨハネの端正な顔立ちと微笑みは、ダ・ヴィンチが同性愛者だったという推測に基づき、寵愛していた弟子をモデルにしたという説もある。



【洗礼者聖ヨハネが身に纏った毛皮】

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