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作品イメージ
homeページCollection常設展示ルネサンス芸術ウェイデン (Weyden)
Work figure (作品図)
Description of a work (作品の解説) 2006/06/24掲載
【全体図】
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聖母を描く聖ルカ (St.Luke Painting the Virgin) 1435年頃
135.3×108.8cm | 油彩・板 | ボストン美術館

ロヒール・ヴァン・デル・ウェイデン初期の傑作『聖母を描く聖ルカ』。おそらくは当時、ネーデルランドに設立されたばかりの聖ルカ画家組合のために手がけられた作品であると推測される本作に描かれるのは、ルーヴル美術館が所蔵する同朋の大画家ヤン・ファン・エイクの代表作『宰相ニコラ・ロランの聖母子』通称≪オータンの聖母子≫の構図を原型に、聖母マリア姿を正確に描いたとされる福音書記者≪聖ルカ≫の伝説的な逸話の場面である。幼子イエスを抱いた聖母マリアの静謐で慈悲に溢れた精神性の深い表情や、それを描写する聖ルカの真摯で落ち着いた眼差し、『宰相ニコラ・ロランの聖母子』の影響を如実に示す中央の背を向けた男女の配置、エイクには若干劣るも極めて高度な細密描写によって表現される遠景にウェイデンの大きな特徴を見出すことができるほか、画面全体を支配するウェイデン独特の世界観は、本作における優れた魅力のひとつである。また本作にはアルテ・ピナコテーク所蔵版エルミタージュ美術館所蔵版、ウィルクゼク伯コレクション版と、合計三点のレプリカが確認されているも、現在はボストン美術館が所蔵する本作がウェイデンが手がけた『聖母を描く聖ルカ』として最も真作に近いとされている。

関連:アルテ・ピナコテーク所蔵『聖母を描く聖ルカ』
関連:エルミタージュ美術館所蔵『聖母を描く聖ルカ』


【聖母マリアの静謐で慈悲に溢れた表情】
参考:アルテ・ピナコテーク版
幼子イエスを抱いた聖母マリアの静謐で慈悲に溢れた精神性の深い表情。本作に描かれるのは、ルーヴル美術館が所蔵する同朋の大画家ヤン・ファン・エイクの代表作『宰相ニコラ・ロランの聖母子』通称≪オータンの聖母子≫の構図を原型に、聖母マリア姿を正確に描いたとされる福音書記者≪聖ルカ≫の伝説的な逸話の場面である。

【聖ルカの真摯で落ち着いた眼差し】
参考:アルテ・ピナコテーク版
聖母マリアを描写する聖ルカの真摯で落ち着いた眼差し。1世紀にシリアのアンティオキアに生まれた聖ルカは主イエスの昇天後に改宗しパウロの弟子となり、エジプトとギリシアで伝道したとされるほか、福音書や使徒言行禄の著者としても知られる。また6世紀頃に起こった「画家であった聖ルカは聖母やイエスの像を制作し、これを用いて伝道をおこなった為、人々に感動を与え多くの改宗者をよんだ」とする伝説から聖ルカは画家や芸術家の守護聖人とされる。

【中央の背を向けた男女の配置】
参考:アルテ・ピナコテーク版
宰相ニコラ・ロランの聖母子』の影響を如実に示す中央の背を向けた男女の配置。本作にはアルテ・ピナコテーク所蔵版エルミタージュ美術館所蔵版、ウィルクゼク伯コレクション版と、合計三点のレプリカが確認されているも、現在はボストン美術館が所蔵する本作が『聖母を描く聖ルカ』として最も真作に近いとされている。

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