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アウロラ(曙) (Aurora) 1612-1614年 | 280×700cm |
フレスコ | カジーノ・ロスピリオージ・パッラヴィチーニ |
グイド・レーニの傑作『アウロラ(曙)』。本作は枢機卿シピオーネ・ボルゲーゼの依頼により、太陽神アポロと月の神セレネを兄姉にもつ曙の女神≪アウロラ≫を描いたもので、二度のローマ滞在で研究した古典芸術への成果と挑戦が明らかに示されており、古典芸術より、より純粋な愛と美を追求した表現がなされている。ラファエロの影響を多大に受けていたこのボローニャ派の巨匠の傑作にはラファエロの再来と賞賛された古典主義的様式の中に、洗練された演劇性、均整の取れた人体の表現、豊かな色彩などを加えた画家独自の美の表現が結集され、これはレーニの次世代のボローニャ派の画家グエルチーノを大きく触発し、本作に対抗するかの如く、グエルチーノは同主題の作品を描いている。
関連:グエルチーノ作『アウロラ(曙)』
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