Salvastyle.com 自己紹介 サイトマップ リンク メール
About us Site map Links Contact us
home Information Collection Data Communication
Collectionコレクション
作品イメージ
homeページCollection常設展示古典主義ジョルジュ・ド・ラ・トゥール (Georges de La Tour)
Work figure (作品図)
Description of a work (作品の解説) 2004/09/12掲載
【全体図】
拡大表示
いかさま師 (ダイヤのAを持った)
(Tricheur (à l'as de carreau)) 1635-1638年頃
106×146cm | 油彩・画布 | ルーヴル美術館(パリ)

古典主義の巨匠ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの最も著名な作品のひとつ『いかさま師(ダイヤのAを持った)』。本作に描かれる主題は、巨匠カラヴァッジョが最初に描いたとされる『いかさま師』であり、おそらく『いかさま師(クラブのAを持った)』の数年後に同主題、同構図で本作を描いたと推測される。しかし制作年については1635-1638年頃とする説のほか、1632-35年頃とする説など研究者によって意見や見解が異なり、現在も議論が続いている。本作と『いかさま師(クラブのAを持った)』との決定的に異なる点は題名となっている、いかさま師が手にするトランプのマークであるが、その他の部分の違いや構図的な差異も確認されている。いかさま師はトランプのマークの他に衣服に下がる飾り紐が、中央の横目の高級娼婦は首飾りや左手の角度やテーブルに置かれる金貨の数が、ワイン瓶を手にする給仕の女は衣服の色(トランプのマークとの対称性を思わせる)が、騙される若い男は衣服の丈や袖の色が異なるほか、『いかさま師(クラブのAを持った)』と比べ、高級娼婦が給仕の女に近く配置され、騙される若い男がより孤立化している印象を観る者に与えている。また中央の高級娼婦の面持ちが若干ふくよかに表現される反面、眉の描写がより鋭角的である為、不審的で騙詐的な表情が一層強調されていることも、本作の重要な点のひとつである。

関連:カラヴァッジョ作 『いかさま師』
関連:1632-1635年頃 『いかさま師(クラブのAを持った)』


【カードをすり替えようとするいかさま師】
参考:『いかさま師(クラブ版)』部分
カードをすり替えようとするいかさま師。いかさま師が手にするトランプのマークのほか、衣服に下がる飾り紐が異なる。

【腰帯に隠すカードを取るいかさま師】
参考:『いかさま師(クラブ版)』部分
左手で腰帯に隠すカードを取るいかさま師。本作はおそらく『いかさま師(クラブのAを持った)』の数年後に同主題、同構図で本作を描いたと推測される。

【横目で給仕に合図する高級娼婦】
参考:『いかさま師(クラブ版)』部分
横目で給仕に合図する高級娼婦。中央の高級娼婦は首飾りや左手の角度やテーブルに置かれる金貨の数が異なる。

【ワイン瓶を手にする給仕の女】
参考:『いかさま師(クラブ版)』部分
ワイン瓶を手にする給仕の女。女は衣服の色が決定的に異なっており、トランプのマークとの対称性を思わせる。

【騙される若い男】
参考:『いかさま師(クラブ版)』部分
騙される若い男。この騙される若い男は衣服の丈や袖の色が異なるほか、より孤立化している印象を受ける。

Copyright (C) Salvastyle.com - ++ All Rights Reserved.