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homeページCollection常設展示ゴシック美術
Introduction of an artist(アーティスト紹介)

チマブーエ Cimabue
1240-1303 | イタリア | 初期ゴシック

ジョット以前で13世紀イタリアにおける最大の画家。当時のイタリアの優れた芸術家の生涯を扱う、現在も資料的価値の極めて高い、1550年に初版されたヴァザーリの3部構成からなる著書≪芸術家列伝≫の最初に記される画家でもあり、イタリアの詩人ダンテの有名な叙事詩≪神曲≫でも「絵画の世界の覇者」と謳われているなど、イタリア絵画の創始者としても非常に重要視されている。まだ年少であったジョットの画才を見出したという有名な伝承も残されているが、チマブーエの記録は≪芸術家列伝≫以外、数点の制作記録しか残っておらず、その生涯の詳細は未だ解明されていない。本サイトに掲載される1240-1303という数字も確証を得ているものではなく、研究者の間では生年が1240年〜1250年の間、没年は1302年〜1303年とされている。


Work figure (作品図)
Description of a work (作品の解説)
【全体図】
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十字架のキリスト Crocifisso 1272年以前
336×267cm | Tempera on wood | サンタ・クローチェ聖堂

チマブーエの現存する数少ない作品の中でも、最も初期に分類される、板にテンペラで描かれた『十字架のキリスト』。フィレンツェのサンタ・クローチェ聖堂に所蔵されるこの、キリストの磔刑を主題とした作品は、その制作年数も1272年以前に制作されたと考えられているが、それは最も一般的な考えであり、1285年から1288年頃とさせる説や、1295年頃に描かれたとする説など諸説存在している。また、1966年フィレンツェの街を襲った大洪水により色彩が大きく剥落するが、その後長期間をかけて修復された。チマブーエの貴重な代表作のひとつ。

関連:1966年の洪水後拡大図

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【全体図】
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壮厳の聖母(マエスタ)Madonna in Maesta 1279-1280年頃
385×223 cm | Tempera on panel | Galleria degli Uffizi

ジョット以前の画家の中で、13世紀イタリアにおける最大の画家とされるチマブーエの基準作と見なされている、フィレンツェのウフィツィ美術館に所蔵される『壮厳の聖母』。典型的な玉座の聖母子像を主題とした本作は、フィレンツェのサンタ・トリニタ聖堂の主祭壇画として制作されたもので、この聖母崇拝が高まっていた13世紀という時代背景から考えても、チマブーエの作品を語る上で、現存状態、バリエーション、そして豊かな表現方法など最重要作のひとつとして度々取り上げられている。また本作以外で同様に重要と見なされるのが、かつてサン・フランチェスコ聖堂に旧蔵され、現在はルーヴル美術館に所蔵される『壮厳の聖母』で、こちらは本作よりさらに数年さかのぼり、1272年頃に描かれたとされ、チマブーエ前の代表的なイタリアの画家ニコラ・ピサーノの影響が認められている。

関連:ルーヴル美術館所蔵 『壮厳の聖母』

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