2009/07/22掲載
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兵士に侮辱されるキリスト(キリストの嘲笑)(Le Christ insulte par les soldats) 1865年 195×150cm | 油彩・画布 | シカゴ美術研究所 関連:『死せるキリストと天使たち(キリストの墓場の天使たち)』
父なる神の住まう天上へと視線を向ける受難者イエス。マネ最大の問題作『オランピア』と共に1865年のサロンへ出品された作品である本作は、新約聖書に記される≪キリストの嘲笑≫を主題に制作された宗教画作品で、本作は代表的な作例として位置付けられている。
【天上へと視線を向ける受難者イエス】 【縄で拘束される受難者イエスの姿】
イエスを嘲笑する人々の生々しい近代性。背景を黒一色で統一することで人物以外の要素を除外し観る者の視線を登場人物へと集中させている本作の受難者イエスと三人のユダヤ人やローマ兵たちには宗教的な意識は殆ど見出すことができず、まるで当時マネが描いていた肖像画の人物像がそのまま描き込まれているかのような、ある種の近代的生々しさに溢れている。
【嘲笑する人々の生々しい近代性】 |