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墓を訪れる三人のマリア (La Maria al sepolcro)
1613年 | 油彩・画布 | パルマ国立美術館 |
17世紀初頭のイタリア・バロック期において最も革新的な画家として活躍したエミリア派の巨匠バルトロメオ・スケドーニ最大の代表作『墓を訪れる三人のマリア』。画家が制作の拠点としていたパルマの近郊フォンテヴォーヴォのカプチン会聖堂の祭壇画として掲げられていた本作に描かれるのは、新約聖書マタイ伝に記される≪キリストの復活(キリストの出現)≫の一場面から、磔刑に処されゴルゴタの丘の墓に葬られた主イエスが復活を遂げたことを、墓上へ現れた天使がマグダラのマリアを始めとした三人の聖女へ聖告する逸話で、バルトロメオ・スケドーニ特有の輝くような光と影の表現による白地の衣服の描写や、形而上的な表現手法は、同時代の作品群の中でも特に優れた出来栄えを見せている。なお本主題のマグダラのマリア以外の二人のマリアの解釈については諸説唱えられているが、現在も確証を得るには至っていない。
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