Description of a work (作品の解説)
2008/09/21掲載
Work figure (作品図)
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愛の喜び(愛の宴-ヴィーナスの彫像の下で-)


(Palaisirs D'Amour (Fête D'Amour; au pied de la statue de vénus))
1717-18年頃 | 61×75cm | 油彩・板 | ドレスデン国立絵画館

18世紀ロココ美術時代を代表する画家アントワーヌ・ヴァトー随一の雅宴画(フェート・ギャラント)作品『愛の喜び(愛の宴-ヴィーナスの彫像の下で-)』。同時期に制作された『シャンゼリゼ(エリュシオンの園)』や『田園の気晴らし』、そして画家の王立絵画・彫刻アカデミー正式会員入会作品でもある『シテール島への巡礼≪雅やかな宴≫』と並び、ヴァトーが手がけた雅宴画の代表的な作例のひとつとして良く知られる本作は、美しいヴィーナスとキューピッドの彫像が置かれる庭園(森林)の中で優雅に戯れる男女の情景を描いた作品で、印象派の巨匠ピエール=オーギュスト・ルノワールが傑作『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏場』を制作する際、「この絵画には素晴らしい風景があり、優美で生の喜びに溢れた情景が広がっている。」と本作から大きな刺激と影響を受けたという逸話はあまりにも有名である。近景となる画面中央から右側部分にかけては4組の男女が配されており、その真中では男性1人に対して女性が2人組み合わされている。近景ではこの3名の大胆な行動や仕草を中心に、他の2組の男女らが驚きと興味を示しながら眺め、最前景の男女はそれが目に入らないほど互いへの関心を高めるというロココ独特の愛の物語性が特に感じられる。画面右側に配されるヴィーナスとキューピッドの彫像は『シテール島への船出(第二作目)』に登場する彫像と類似しており、本作のような愛の情景を象徴する存在としての意味を見出すことができる。中景となる画面左側の木々の向こう側のやや大きな泉の傍でも4組の男女らが屈託なく時を過ごす情景が美しい風景の中に描き込まれている(さらにヴィーナスの彫像の後ろ側にも2組の男女が軽やかな姿で配されている)。本作の描写手法に注目しても、絶妙な均衡を保ちつつ明暗の対比と独特の筆触で配置される色彩によって主題(画題)を表現した本作は、画家の作品の中でも特に重要視されている。


【全体図】
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優雅な姿態で描かれる男女の姿。ヴァトーが手がけた雅宴画の代表的な作例のひとつとして良く知られる本作は、美しいヴィーナスとキューピッドの彫像が置かれる庭園(森林)の中で優雅に戯れる男女の情景を描いた作品で、印象派の巨匠ルノワールの傑作『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏場』に大きな刺激と影響を与えた作品としても知られている。



【優雅な姿態で描かれる男女の姿】
男性1人に対して女性が2人が配される愛の光景。近景ではこの3名の大胆な行動や仕草を中心に、他の2組の男女らが驚きと興味を示しながら眺め、最前景の男女はそれが目に入らないほど互いへの関心を高めるというロココ独特の愛の物語性が特に感じられる。



【物語性を感じさせる男女らの姿】
やや大きな湖の辺で時を過ごす男女ら。中景となる画面左側の木々の向こう側のやや大きな泉の傍でも4組の男女らが屈託なく時を過ごす情景が美しい風景の中に描き込まれている(さらにヴィーナスの彫像の後ろ側にも2組の男女が軽やかな姿で配されている)。



【やや大きな湖の辺で時を過ごす男女ら】
傍らのキューピッドへと視線を落す愛と美の女神ヴィーナスの彫像。画面右側に配されるヴィーナスとキューピッドの彫像は『シテール島への船出(第二作目)』に登場する彫像と類似しており、本作のような愛の情景を象徴する存在としての意味を見出すことができる。



【視線を落すヴィーナスの彫像】

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