2010/03/03掲載
■
アルジェの女たち1834年(Femmes d'Alger dans leur appartement) 180×229cm | 油彩・画布 | ルーヴル美術館(パリ) 関連:ルノワール作 『オダリスク(アルジェの女)』 関連:ルノワール作 『アルジェリア風のパリの女たち』
気だるさを感じさせるハーレムの女たち。モロッコ・ナイジェリアなど北アフリカ旅行でのスケッチに基づいて帰国後に制作された、1834年のサロン出品作でもある本作は、モロッコを訪れた後、最後の数日間滞在したアルジェリア最大の都市≪アルジェ≫の≪ハーレム≫に住まう女たちを描いた異国情緒溢れる作品である。
【気だるさを感じさせるハーレムの女】
異国情緒溢れる服装。画面右上から差し込む北アフリカの強烈な陽光によって光と影の強い対比が示されているが、ドラクロワはその陰影の中に多様な色彩を見出し、色彩による対比でもそれを描写している。
【異国情緒溢れる服装】
ハーレムの女らの従者である黒人女性。明度の差異に頼らない輝くような色彩の多様的使用は当時としては非常に画期的であり、この色彩の使用方法はピカソを始めとした20世紀の画家らにまで多大な影響を与えた。
【従者である黒人女性】 |