【イサクの生涯:創世記
26-27章】
◆イサクとイシュマエル
アブラハムと従者ハガルとの間にイシュマエルが誕生してから、従者ハガルは増長し主人のサラを軽視するようなる。ある時、アブラハムと妻サラとの待望の子供であるイサクを、イシュマエルがからかう光景をサラが目にしたことから、サラはアブラハムに従者ハガルとイシュマエルを追い出すよう迫る。アブラハムは悩むが、神の「心配することはない。妻の言う通りにせよ」との言葉に従い、従者ハガルとイシュマエルを追い出す。従者ハガルとイシュマエルは放蕩するものの、天使の導きによって泉を発見し安堵する。イシュマエルの子孫であるイシュマエル人は、アラブ人の祖とされ、イスラム教ではイサクよりもイシュマエルが重視されている。
◆井戸端のリベカ
年頃になったイサクのために、アブラハムは年頃の娘を探す為、故郷メソポタミアへ忠実な下僕エリエゼルを差し向ける。自分の息子イサクの妻にはカナン人でなく、自分の故郷カルデアの女性を迎えたいと思っていた。苦しい道中の末、到着したナホルの井戸端で下僕エリエゼルは、疲れを癒す水を与えてくれる女性に出会わせてほしいと神に祈ると、水を汲みに井戸を訪れていた多くの女性の中から、美しい娘であったリベカが水瓶から、彼らとラクダに水を与えた。下僕エリエゼルはリベカこそ神が選んだ女性であると確信し、リベカの家に赴き、父ベトエルと兄ラバンを説得、リベカもこれを受諾したため、リベカと下僕エリエゼルはアブラハムとイサクの待つカナンへと旅立つ。リベカがイサクの下に到着したのは、イサクの母サラが亡くなり、夕暮れの中、イサクが物思いに耽り歩いていた時であった。イサクはリベカに慰めを見出し、その後、二人は結婚した。
◆イサクとリベカの抱擁
結婚したイサクとリベカは、イスラエルの民と敵対していたペリシテ人の土地に滞在する際、ペリシテ人がリベカを見初め誘惑しようとした場合、夫である自分(イサク)を最初に殺すであろうと考え、リベカを妹と偽り生活を始める。しかしペリシテ人の王アビメレクが、イサクとリベカが密かに愛し合うところを窓から覗き見て、イサクに対し「ペリシテの民の誰かがリベカと寝たら、お前は我々を罪に陥れるところだ」と自分たちペリシテ人を偽ったことを批難した。
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