【ヤコブ(イスラエル)の生涯:創世記
27-36章】
◆ヤコブの夢
イサクとリベカには長男エサウと、その弟(次男)ヤコブが生まれた。次男ヤコブを溺愛した母リベカは、長男エサウに与えられるはずであった(家督の)権利を、次男ヤコブに与える為、長男エサウが身に着けていた毛皮を、次男ヤコブの両腕に巻き、二人で、老いて耳の遠くなった父イサクの下へ向かう。次男ヤコブの両腕に巻かれた毛皮を触り、長男エサウだと勘違いをする老いた父イサクに対し、長男エサウに化けた次男ヤコブは、「相続権を次男ヤコブにゆずる」と父イサクに宣言する。その後、父イサクは死去するが、父イサクが騙され、自分(エサウ)に相続権が無いことを知った長男エサウは、次男ヤコブに復讐を誓う。恐ろしくなった次男ヤコブは逃避するが、その道中、天使によって天国へ導かれる階段の夢の中で、「お前が横になっているこの地を与え、お前を守ろう。お前の子孫が偉大な民族になるであろう」と、神の啓示を受けた後、ハランに住んでいた母リベカの兄で、伯父にあたるラバンのもとに身を寄せる。
◆ヤコブと4人の妻(イスラエル十二部族の祖)
ハランの地でタダ働きをおこなうヤコブに、伯父ラバンは自分の長女レアを次女ラケルと偽り、ヤコブと結ばせる。次女ラケルに想いを寄せていたヤコブは怒り憤慨するも、長女レアとの婚姻は成立し、6人の息子(ルベン、シメオン、レビ、ユダ、イッサカル、ゼブルン)と1人の娘ディナを授かる。また長女レアの下女ジルパとの間にも2人の息子(ガド、アシェル)を授かるほか、待望であった次女ラケルとの間に2人の息子(ヨセフ、ベニヤミン)、次女ラケルの下女ビルハとの間に2人の息子(ダン、ナフタリ)を授かった。
イスラエル民族(ユダヤ人)は全てヤコブ(下記「神とヤコブの戦い」参照)の子孫であることから、この息子たち十二人が、イスラエル十二部族の祖であるとされている。
◆神とヤコブの戦い(イスラエルの命名)
兄エサウとの和解するため、妻ラケルと羊を連れ兄エサウに会いに行く途中、ペヌエルの地で神(天使)と一晩中格闘をおこなうことになったが、最後にヤコブが勝利すると、神はヤコブを祝福する「今後、お前はイスラエル(神の勝者、神の護る人の意)と名乗れ。」と。イスラエル国名の由来である。
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